電子書籍どうでしょう

イマイチ盛り上がりがない日本の電子書籍業界や出版業界に言いたい放題やってます。

タブレット端末の使い道 1

「ペーパーレス」という言葉を聞いたことがあると思います。従来必要書類などをプリントしたりコピーしたりしてホッチキスなどで留めて配布していたものをやめて、電子化(主にPDF)しましょうということです。

ある企業ではiPadを20台ぐらい導入していて、社員や外部の方に「会議用の極秘資料」として貸し出して会議をしています。

WEB接続を完全に遮断してあるので、「外部持ち出し禁止書類」などに便利です。従来では紙書類を会議終了後に回収してシュレッダーなどにかける必要があったそうですが、iPadにしてからはシュレッダー稼働率が半分以下になったそうです。ゴミが出ないということはコピー用紙を購入していた経費も大幅に削減できます。もちろんプリンターやコピー機の可動率も低くなり、インクやトナーの使用量も激減します。その企業ではわずか1年足らずでiPad20台分の経費を削減できたそうです。

持ち出し禁止書類ではなく、外部の方へ持って帰っていただく書類などは、会議終了後に自社サーバー経由でダウンロードしてもらうという仕組みになっています(メール添付は基本的にNG)。PDFはパスワード制限などもできますので、重要な情報が漏れにくいというのもメリットです。

もちろんPDFなのでパソコンでも閲覧可能ではありますが、さまざまなメリットがiPadにはあります。

1. 価格が安い
2010年から販売されているiPad(16GB)ですが、当時から今とそれほど価格が変わらず5万円弱で販売されています。それなりのパソコンだと10万円前後なので半額で済みます。

2. 縦型で使用できる
プリントやコピーされた書類のほとんどは縦型です。これはWordなど一般的な書類作成ソフト(ワープロソフト)が縦型ということもあり、従来の紙と同じような感覚で書類を閲覧できます。ノートパソコンだと画面がワイドの横型なので、縦型の書類は閲覧しにくいです。

3. 軽量でコンパクト
見たまんまですね。iPadだけではありませんがタブレット端末は軽量でコンパクトなので持ち運びや収納が楽です。


デメリットがないわけではありません。

1. 画面が汚れる
指で触りまくりますから汚れます。導入企業でも回収後は若手の社員が掃除をしているそうです。

2. 使えない人がいる
タブレット端末やスマートフォンを触ったことがない人がいます。企業で導入当初も使えない人が多かったそうですが、ちょっと使い方をレクチャーしたらほとんどの方が3分ぐらいで使えるようになったそうです。

3. iPadに適した書類制作
プリントやコピーした紙書類ならできる範囲が決まっています。しかし電子化となると動画や音声を埋込むこともできますし、紙書類ではできなかったインタラクティブな構成が可能です。
ウチでは小説などの電子書籍だけではなく、さまざまな書類や資料の制作もやっています。このような電子化も私の中では電子書籍の一部として認識しています。
iPadで閲覧する書類はPDFだけではなく、ePUBやHTMLで見せた方が良いケースも多々あります。Wordなどで書類を作成するぐらい誰でもできると思いますが、ePUBやHTMLとなってくるとある程度の専門知識を必要としますので、誰でも簡単に作成できるわけではないです(とりあえず読めれば何でもイイというレベルであれば可能ですよね)。

この話は2年ぐらい前のことで、今では導入している企業もたくさん増えていると思います。

ウチでもタブレット端末にデータを入れてお客さんに見せて打ち合わせなどをやっています。以前はノートパソコンを持ち歩くこともあったのですが、タブレット端末のおかげで随分と楽になりました!それと最近こんな意見もお客様から頂きました。

「タブレットでプレゼンするって、カッコイイですね!」

見た目がスマートで良いとおっしゃるのです。IT関連や大企業などではタブレット端末の導入も進んでいるでしょうが、中小企業ではまだまだです。テレビなどでは見かけることもあるでしょうけど、実際に見て触るのが初めてという方もたくさんいるようです。

これがiPadを購入しようと思った一番の理由だったりします!

 

やっぱり「ハッタリ」って重要ですね!