電子書籍どうでしょう

イマイチ盛り上がりがない日本の電子書籍業界や出版業界に言いたい放題やってます。

ちょっと困った話

「一太郎2013 玄」って使いにくいッスか?

↑こちらで一太郎データファイルの修正だけを依頼されたお客様なんですが、実はその後もまだメールをやり取りしていてます。

お客様にとっては仕事の依頼だと思うのですが、どれもこれもウチが業務として扱っていないものばかり求められるので、ちょっと困っています。

1. 電子書籍のレイアウトなどの助言
「レイアウトなどの助言」と言われても・・・。以前依頼されたのはあくまでも「一太郎データファイルの修正」なので、それがePUBやmobiに変換した後のことまで私は関与しませんし、責任もありません。もちろんウチで最初から制作したePUBだったらキチンと納得されるまでやりますけど、お客様ご自身で作成されたものですから私は無関係です。
とりあえず仕方ないのでKindleでお客様の著書の無料サンプルをDLしてみたんですけど・・・・ビックリしました。いつの間にか固定レイアウト(単純に画像化されているだけ)ではなく、リフロー型になってました。。。

しかし一太郎データファイルには空白スペースでセンター合わせにしていたり、変なところに改行が入っていたので、無料サンプルの中身はメチャクチャ!リンク目次もありませんので、「こんな状態でKindleに並べちゃダメでしょう」という感じ。

このことを指摘してあげればイイのかしら?

それと表紙がお粗末。背景白で書籍タイトルが中央の上に小さく書いてあり、下の方に宣伝文句が何か書いてあるだけ。通常このレベルの表紙で満足される著者というのは珍しいです。もちろんこのような表紙では購入はおろか無料サンプルを読まれることも難しいでしょう(表紙が良ければ売れるというものでもないです)。
発売日と有料ランキング順位を見る限り販売冊数は2〜3冊程度のはず。販売価格もちょっと高額なので一般的には売れにくい電子書籍です(内容・文体もちょっと“アレ”なので余計売れ難いと思う)。

このことも指摘してあげればイイのかしら?

※そもそもウチにテキストデータを丸投げ&ePUB制作依頼していただいていれば、すべて丸く収まるのですけど。。。


2. Kindleでの上位表示
Kindleでは各カテゴリーごとにランキング順位が出ますが、これを上位表示できるようにしたいとのこと。。。
そんなこと言われても「ランキング順位=販売冊数」なので、多く売り上げるしか方法はありません。著書は1冊のみだから、無料キャンペーンやっても無意味だしなぁ。まぁちょっとした奥の手はあるけど、「上位表示」になるかどうか確約することは不可能ですよね。上位表示につながるアドバイスで良いのでしたら、宣伝広告に力を入れるしかないです。


3. 宣伝広告について
お客様はすでに独自ドメインでHPを持ってらっしゃる。電子書籍同様に個人で頑張って作っているようなので、何でもチャレンジされる方なんだろうとは思うけど・・・結果的に残念なホームページとしか言いようがないです。デザインは仕方ないとしても構成がバラバラでまとまりが無く、ご自身が言いたいことが閲覧者に伝わらない作りになっています。でもそのことは言い難かったので、「ウチで制作しますので、タブレット端末やスマートフォンでも閲覧できるホームページにしませんか?」という方向で話をふってみました。

「それならオススメのテンプレートを送ってください。自分でHP作成ソフトを使って作ります」

ウチはテンプレート販売をしてません・・・。ウチで全部制作して納品した後でしたら自由にしてもらっても構わないですけど。
電子書籍同様に自分で作れるところは自分でやって、わからないところがあったらプロに依頼するという形にしたいのかしら?


というような依頼内容なんですが、「料金を教えてください」と言われています。料金を支払う意思は当然あるようですが、「できるだけ安く済ませたい」という感じなのかしら?

とりあえず「どうしようかなぁ〜」と考えながら、お客様の書籍タイトルをWEBで検索してみました。するとブログが2つほどヒットしたので見てみるとどちらも全く同じ内容の電子書籍の宣伝が書いてありました。しかもエントリーされているのは宣伝1つだけ。。。うん、こんなんじゃ誰も見てくれないし、クチコミで広がることもないし、本の販売冊数が増加することもありません・・・。

なんだかスッゴク手強いお客様のような気がしてきた。他の制作会社や個人事業主とかでは間違いなく「お断り」のケースだよなぁ。。。