電子書籍どうでしょう

イマイチ盛り上がりがない日本の電子書籍業界や出版業界に言いたい放題やってます。

世界に羽ばたく印刷屋さん 箔押し印刷工房 コスモテック

 

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何でもかんでもアナログをやめて電子化すればイイというワケじゃないです。

以前『電子書籍ePUBフォーマットの変わった利用方法《企業マニュアル》』という記事をエントリーしています。

kerorogunsoh.hatenablog.com こちらでは従来は紙印刷だったモノを電子書籍化することにより、経費削減・時間短縮・改訂更新の自由・文字の拡大・動画や音声の挿入など電子化するメリットがたくさんあります。

しかし『現時点でのメリット』や『将来的なメリット』が無い、もしくは少ないのなら、無理に電子化する必要は無いと思います。用途に合わせて電子化するモノと電子化しないモノをキチンと区別するのがベストです!

テレビで特集をやっていたのですが、上記の印刷会社には感動しました!

 

私はもともと印刷ベースのグラフィックデザイナーですから、箔押しの加工技術などはもちろん知っています。実はコスモテックさん以外の印刷会社でも「箔押し印刷加工」は結構やっています。

 

それでも印刷屋さんがここまでやるという話はほとんど聞いたことがないです。

 

今後の活躍が楽しみですね!

 


ずいぶん前の話ですが、ちょっと変わった印刷屋さんがいました。

 

その印刷屋さんも例外なくネット印刷の台頭・電子化や本離れという時代の波に飲まれた印刷会社だったのですが、10年前は自社のオリジナル商品開発を模索していました。

 

その「オリジナル商品のデザインをやってくれ」という依頼だったので、話を伺いに行きました。

 

 

1. もらった名刺を効率良くまとめるためのバインダー索引(ルーズリーフ)

 

もらった名刺をまとめるために『バインダー形式の名刺入れ』って今でもあると思いますが、それらを五十音とA〜Zで区分けできるような『索引』を作って販売するという計画をしたようです。五十音は「あかさたなはまやらわ」ではなく「あいうえお〜」と細かくしてさらにA〜Zまでという約70枚ぐらいの『索引』なんだそうです・・・。

 

その印刷屋の社長が言うには「企業用の名刺整理ができて、検索が簡単にできる!」と豪語されてましたが、その当時ですでに『名刺の電子化』というのがあり、スキャニングしてデータ保存できるというソフトウエアまでありましたので、その説明をしてあげました。今では名刺の電子化や検索システムなどテレビコマーシャルでもやってますよね!

 

それでも社長さんは「いや、パソコンが苦手な人がたくさんいるからアナログのほうが便利なんだ!」とか「データはHDDが壊れたら終わりだ!」などと言ってました・・・。

 

実現したかどうか知りませんが・・・いや実現してないでしょうね。

 

だって名刺バインダーに70枚も追加するんですよ。もちろんバインダー1冊ということはないと思いますが、それなりの保管スペースが必要です。名刺を大量に管理するなら電子化のほうが便利だし検索もしやすいです。さらにパソコンから探せますからバインダーを取りに行く必要もないです。

 

何千枚、何万枚という名刺を管理するなら電子化なんじゃないッスか?

 

 

2. 他の印刷で余った紙を利用して名刺を作る

 

その印刷屋さんはけっして『名刺印刷専門』というワケではないのですが、どうも名刺にこだわっているようです。

 

通常印刷では大きな紙を余すことなく印刷してカットするというのが普通なのですが、どうしても印刷されない部分が残る場合があります。その紙を再利用することにより安価な名刺を作るということらしいです。
確かに紙代はタダになるなので、そのぶん安くできると思いますが、話の中身が「?」でした。

 

名刺の受注時に「名刺の紙を自由に選べない」というのです。

 

紙は厚さや色など少しずつ違ったり、コート紙や光沢紙などさまざまな紙がありますが、「余った紙を使う」ので、そのときに「安いんだから紙なら何でもイイでしょ」ということらしいのです。もちろん1ケース(100枚)はすべて同じ紙なのですが、2ケース注文では違う紙になることもあるようです。

 

まぁお客さんがそれでもイイというのであれば構いませんが、実際の料金設定が「あまり安くなかった」ので、私は利用することがありませんでした(当方はたまに名刺デザインなどもやってます!)。他のネット通販のほうがもっと安かったので、そちらを利用してます。

 

その他では「今までにない新しい箱(お菓子を入れるとか)」「紙製のフォトスタンド」とか言ってましたが、どれも結構無茶な依頼でした。

 

箱やフォトスタンドに関しては「新しいモノのを考えてくれ!」と言われました。

 

実はこれらのアイディアを含めたデザインを私に考えてくれと依頼されてきたのですが、デザイン料は商品化した物だけ支払うという話だったので、その場ですべてお断りました。

 

商品化しなければデザイン料を支払わないって・・・そんな無茶苦茶な(笑)!

 

確かにコンペ方式などで、デザインを他社と競合することはありますが、私はコンペ方式には参加しません・・・そんな余裕はないのですよ。私なんかよりも専門性の高いデザイナー会社に依頼されたほうがイイと思いますよ!

 

そう言えばその印刷会社はWEBとかに強いイメージがなかったので、久しぶりにHPを見てみたのですが・・・10年ぐらい更新されていない様子でした。もうちょっと現代風にしたほうがイイと思いますが・・・そこにお金をかける気持ちはないのでしょうね。

 

コスモテックさんのようにもっと上手くWEBを利用できれば、きっと良いアイディアが集まると思います!やっぱりやるだけこのことをやってWEBで配信して行かないと誰も存在に気付いてくれないと思います。